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BBS(クラシック音楽専用)


バッハを中心とするクラシック音楽についてどんどん書き込んでください。
お待ちしています。

目次
過去記事 全1000件>>

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 09/28 22:34 編集 返信

BBS1を廃止します。

BBS1にこれまで書込みしていただいた方には厚くお礼申し上げます。

長い間有難うございました。さようなら。

2006年9月28日 juncoop

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 09/28 21:23 編集 返信

そろそろ潮時なのかもしれません。

皆さん、こんばんわ。

今日はバッハのフーガの技法をミュンヒンガーの演奏で聞いてます。

以前は賑やかだった、このHPのBBSも全く書込みがなくなりつつあります。私もバッハについてはかなり書込みをしまして、もうそろそろいいのではないかと思ったりもします。

BBSは残しておきたいのですが、ほっておくと迷惑な書込みもありますので、その削除のために管理が必要になってまいります。

BBSはいろんな方との意見交換とかのために重要だと思うのですが、あまり書き込みがないと、廃止しようかなあと思ったりします。自分1人で書込みしてましても、何の張り合いもありませんし。自分だけの書込みならBBSがなくても書込みは可能です。

ということで、そろそろBBS廃止の潮時と感じまして、もう少し様子を見て、BBSは廃止にするかもしれません。
このHPは存続するつもりではいます。

ところで、フーガの技法の弦楽合奏、ジーンと来ます。


From juncoop To at 2006 09/27 20:42 編集 返信

秋の夜に聴く無伴奏チェロ組曲

皆さん、こんばんは、お元気でしょうか?

秋の夜はなんとなく哀愁がありまして、ちょっとメランコリーな気分になりますね。音楽もジャズボーカルとか、ブラームスのような渋い音楽や、バッハの器楽作品で特に無伴奏曲とか、リュート作品がとても合います。

今夜は、フルニエの2回目の録音で、

●バッハ/無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調BWV.1008

●バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV.1009

●バッハ/無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調BWV.1012

ピエール・フルニエ(vc)

1976〜1977年/Philips

このフルニエの2回目の録音なんですけれど、一番のお気に入りとなっています。その理由は、大らかでスケールも大きく、楽器をよく歌わせていること、表現力がとても豊であること。第1回目のアルヒーフよりもかなり表現が豊かとなっています。

特に大好きなのが第6番なんですが、リズムカルなプレリュードをはじめ、第2楽章のアルマンドは美しいです。特筆したいのが第4楽章のサラバンドです。このサラバンドは感動します。といいますのも泣いてるからなんです。まるで人が泣いているように聞こえます。その泣きというのは悲しいのもあるのですが、どこか諦めとかを感じるような寂しさを思わせるような泣きなんです。このサラバンドを聴くと、ちょっと涙が出そうになります。それはあまりにも人生で苦労してきて、強く生きていた人が、思わず泣いてしまったというような感じなんです。悲しみを堪えていた人が、どうしようもなく泣いてしまったという感じなんです。

うぇーん! 涙




From juncoop To at 2006 09/25 22:54 編集 返信

バッハ/カンタータ第21番 わがうちに憂いは満ちぬ BWV21

バッハのカンタータの中で、私が最も好きなのは、第21番です。
このカンタータの素晴しさは、苦悩を通じての歓喜を最も見事に表現したカンタータで、ザローモ・フランクの歌詞によります。

●バッハ/カンタータ第21番 わがうちに憂いは満ちぬ BWV21
Ich hatte viel Bekümmernis

初演 1714.6.17 再演1717/221723.6.13
編成 独唱(ソプラノ、アルト、テノール、バス)、4声合唱
トランペット3、ティンパニ、オーボエ、ヴァイオリン1・2、ヴィオラ、ファゴット、通奏低音
用途 三位一体後第3日曜日

フリッツ・ヴェルナー指揮ハイルブロン・H・シュッツ合唱団、プフォルツハイム室内管弦楽団

第1曲 シンフォニア 編成:オーボエ、弦合奏、通奏低音

この苦悩に満ちたシンフォニアは、12番ととても類似していて、BWV12ともに優れた音楽ですね。

第2曲 合唱  編成:合唱、オーボエ、弦合奏、通奏低音

この合唱、とても素晴しいですね。39番や105番のような苦悩の冒頭合唱と共通して、苦悩の合唱と合唱フーガからなっています。このパターン好きですね。3つのカンタータ合わせて3大苦悩の前奏曲とフーガと名づけてみました。

第3曲 アリア  編成:ソプラノ、オーボエ、通奏低音

この歎きのオーボェとソプラノのアリアは本当に泣いてますね。なぜ私はこんなに苦悩に満ちているのか、と歌っているように聞こえます。

第4曲 レチタティーヴォ 編成:テノール、弦合奏、通奏低音

この弦のレシタティーボが深く胸に迫りますね。テノールのアリアが世を呪うように訴えます。ところが急に転調します。

第5曲 アリア  編成:テノール、弦合奏、通奏低音

歌詞のように涙のように苦味のある川の波が漂う表現をバッハは見事に表現していますね。この弦の波の旋律は素晴しい効果を上げています。そして歌詞とともに急にテンポが変わります。

第6曲 合唱  編成:合唱、オーボエ、弦合奏、通奏低音

苦悩から少し、明るい兆しが見えてくるような合唱で、第一部を締めくくる音楽です。ここでも後半は合唱フーガとなり、まるでフランス式序曲のように最後はアダージォで終わる。

第7曲 レチタティーヴォ 編成:ソプラノ、バス、弦合奏、通奏低音

第二部冒頭を飾るこのレシタティーボの美しさは、歌劇を聴くようです。イエスと魂の対話をこんなに美しく表現した場面はバッハの作品の中でも抜群ですね。荘厳な弦な伴奏が神秘的な効果をあげています。

第8曲 二重唱アリア 編成:ソプラノ、バス、通奏低音

第7曲のレシタティーボに対するアリアという感じで、対話のようなデュエットが美しいです。

第9曲 合唱  編成:合唱、弦合奏、通奏低音

また苦悩に満ちた合唱なんですが、この合唱がとても渋くて深いですね。ライプツィヒ稿では、4本のトロンボーンが各声部をなぞるのがとてもいいですよね。

第10曲 アリア  編成:テノール、通奏低音

それでまでの苦悩とは打って変わって、急に喜びに満ちたアリアで、通奏低音旋律の快適なリズムは躍動感があって素晴しいです。

第11曲 合唱 編成:独唱4、合唱、トランペット3、ティンパニ、オーボエ、弦合奏、通奏低音

苦悩を通じての歓喜が、ここでファファーレと共に始まります。この部分が最も感動するところですね。ライプツィヒ時代のカンタータに比べてトランペットの旋律にはまだまだ単純で古さを感じますが、歓喜を表わす効果が発揮されていますね。続く合唱フーガが歓喜に満ちて素晴しいですね。

やはり、カンタータ第21番は偉大です!!!

このカンタータは、バッハがオルガン作品を生み出していたヴァイマル時代のものなんですけれど、3つ合唱が全て前奏曲とフーガのような形式であることを、改めて発見しました。となるとオルガン作品となにか密接な関係が見えて来るような気がしてなりません。私の勘違いでしょうか?

その問題の解決については、読者の皆様にお任せしたいと思います。尚、第2曲の合唱は、前半がフーガで、後半が自由模倣を主体とすることを訂正しておきます。前奏曲とフーガという表現は適切ではない。




From juncoop To at 2006 09/25 20:20 編集 返信

運命の旋律が耳に残る・・

土曜日に京都の柳月堂で流れていた、バーンスタイン指揮ニューヨークフィルの運命が耳に残って離れませんね。

帰ってきて、フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルで聞いています。

やはりベートーヴェンの苦悩を通じての歓喜はよろしいなあ。

先日、不滅の恋という映画名が出ましたけれど、あの映画で思い出すのが、荘厳ミサと皇帝の第2楽章がまず出てきますね。

あの映画の音楽監督はショルティでしたから、とてもいい演奏だったです。ゲオルグ・ショルティのベートーヴェンはちょっと爽やかな感じがあっていいですよね。

その次聴くのが、やはり、秋の音楽。

●ブラームス/交響曲第4番ホ短調、これ定番ですね。

BWV150の転用としても有名な4番、最高ですね。

今日はカラヤン指揮ベルリン・フィルの60年代で聴いてみます。


From juncoop To juncoop5@goo at 2006 09/24 12:42 編集 返信

カンタータ第179番第5曲アリア

皆さん、こんにちは、今日もバッハを聴いてます。


●バッハ/カンタータ179番「心せよ、汝の敬神に偽りなきやと」BWV179
Siehe zu dass deine Gottesfurcht nicht Heuchelei sei

初演 1723.8.8

編成 独唱(ソプラノ、テノール、バス)、4声合唱
オーボエ2(オーボエ・ダ・カッチャ2)、ヴァイオリン1・2、ヴィオラ、通奏低音

用途 三位一体後第11日曜日

カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団/合唱団


このカンタータ第179番で特筆したいのが、第5曲ソプラノ・アリアです。

第5曲 アリア
編成:ソプラノ、オーボエ・ダ・カッチャ2、通奏低音

この悲しみに満ちた、短いアリアですが、とても感銘を受けますね。このアリアの素晴しさを知ったのは、実はクルト・レーデルがチェコのプロアルテ管弦楽団でオーケストラ編曲として取上げてから、このアリアの良さを教えられました。もちろん終曲のコラールも素晴しいです。

5.[ソプラノ・アリア]
Liebster Gott erbarme dich
最愛の神よ、憐れんでください、
Laß mir Trost und Gnad erscheinen!
わたしに慰めと恵みを現してください!
Meine Sünden kränken mich
わたしの罪はわたしを病ませ
Als ein Eiter in Gebeinen
骨の中の膿のようです。
Hilf mir Jesu Gottes Lamm
助けてください、イエスよ、神の子羊よ、
Ich versink im tiefen Schlamm!
わたしは深き泥の中に沈んでいます!


オーボェを伴う短いアリアなんですが、とても心に染みました。この曲を悲しみに満ちた時に聴くと、たぶん涙すると思います。




From juncoop To at 2006 09/24 10:12 編集 返信

バッハのクセのある旋律

skunjpさんによりますと

「Skunjp 投稿日:2006/09/24(Sun) 08:35

> 冒頭合唱のあのひねくれたような旋律、とても理屈っぽい旋律ですよねえ・・それがまたバッハらしくて素晴しい。

バッハの音楽の魅力は、理屈抜きに美しい流麗な旋律も素晴らしいですが、頭で考えたような理屈っぽいクセのある旋律もまた魅力がありますね。
これは、ドラマで言うと美男美女の主役、ヒロインといった役者に対して、ちょっとクセのある性格俳優ということろでしょうか。今私がよく見ている「功名が辻」で言えば、秀吉役の柄本明とか家康役の西田敏行がそれで、時に主役を食っています。
カンタータでもそんなクセのある名旋律が豊富で、最初聴いたときは違和感があるのですが、いつまでも記憶に残り、そのうちまた聴いてみたい気になります。」


skunjpさん、私が言いたかったことを、とても上手く表現していただいて有難うございます。全くおっしゃるとおりです。私が書き込みすると褒めているのか、けなしているのかわからなくなるような表現になってしまうのですが、全くその通りなんです。

そのクセのある理屈っぽい旋律、例えば、ドリア調のトッカータとフーガニ短調BWV538などはその代表かもしれません。技巧的でもあり、このBWV538はストレートに聞いても、素晴しい曲ではありますが、あのトッカータの旋律はクセがありますね。あのクセある旋律がバッハの魅力ですし、不協和音の素晴しさもバッハの魅力でもありますね。


※バトルとパールマンによるバッハのアリア集なんですけれど、あまり私は聞いていません、といいますのは、選曲があまり好きではないからなんです。でも、バトルのヘンデル・アリア集は素晴しいものがありましたね。



From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 09/24 00:02 編集 返信

RE:今日の音楽


>私は、今日京都市内に行きまして、下賀茂神社と、出町柳駅近くの名曲喫茶の「柳月堂」になんと、20年ぶりに、妻と寄りました。私は秋なので、スターンらによるブラームスの弦楽六重奏をリクエストしておきました。かかるやいなや、数人の客が帰って行きました。

いいんではないですかー。秋はやっぱりブラームスです。

今日、図書館から借りてきたブラームスの弦楽五重奏曲に感動しました。演奏はウィーンコンツェルトハウスSQです。これは本当に素晴らしい!優雅で渋くて深い滋味があります。


>私は、バッハ・アリア集については、バトルのものしか持っていませんが、

バトルですか。パールマンとのやつですね。さっそく手に入れて聴いてみましょう。バトルは昔から好きです。あの細かい絹のようなビブラートが何とも言えません。

From juncoop To at 2006 09/23 23:39 編集 返信

今日から明日にかけての音楽 その2

引き続き、バッハのカンタータを聴くことにしましょう。
バッハのカンタータというのは、朝からあまり聞きたいとは思わないのですが、夜中に聴きたくなりますね。理由はわかりませぬ。

●バッハ/カンタータ137番「主を頌めまつれ、力つよき栄光の王をば」 BWV137

Lobe den Herren den mächtigen König der Ehren

初演 おそらく1725.8.19 再演1746/47

編成 独唱(ソプラノ、アルト、テノール、バス)、4声合唱
トランペット3、ティンパニ、オーボエ2、ヴァイオリン1・2、ヴィオラ、通奏低音

用途 三位一体後第12日曜日

フリッツ・ヴェルナー指揮 ハイルブロン・H・シュッツ合唱団、プフォルツハイム室内管弦楽団

このカンタータは、昔から好きなカンタータで、冒頭合唱から輝かしく元気になりますね。第2曲が有名なオルガン・コラールでも知られていて、Vnソロが愛らしいですね。このカンタータはレシタティーボがなく、アリアが続くので古いバッハのカンタータのタイプに属する音楽だということに気がつきますね。レシタティーボとアリアという組合せはバッハがオペラを意識しだしてからだと思われますね(確かエールトマン・ノイマイスター・タイプだったと思います)。第3曲のデュエットがまた渋いです。そのあとに続く第4曲のテノールのアリアですが、この曲は特筆したいですね。といいますのが、この伴奏に使われる通奏低音の独奏的な旋律がとても技巧的なんです。はじめて聞いた時は、この旋律の凄さに仰天しましたね。チェロで弾かれるのですが、この旋律はただものではありません。ヴェルナーの演奏では残響がありまして、この低音旋律にエコーがかかっていて、とても素晴しいですね。それにトランペットのコラール旋律が神々しく響きますから、独特の世界となっています。このトランペットの旋律は最後のコラール合唱にそのまま引き継がれます。そして最後コラールは輝かしく感動的に歓喜のうちに終わります。137番は素晴しいです。



From juncoop To at 2006 09/23 23:08 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんは、週末の休みをいかがお過ごしですか?

私は、今日京都市内に行きまして、下賀茂神社と、出町柳駅近くの名曲喫茶の「柳月堂」になんと、20年ぶりに、妻と寄りました。柳月堂は、かなり古い名曲喫茶で、今でもLPを大音響でかけています。私が行くと、バーンスタイン指揮ニューヨークーフィルで、運命がかかっていました。バーンスタインとウィーン・フィルによるベートーヴェンは聞いたことがあるのですが、ニューヨーク・フィルの演奏は、はっきりと言って素晴しいです。私は秋なので、スターンらによるブラームスの弦楽六重奏をリクエストしておきました。かかるやいなや、数人の客が帰って行きました。空気を読んでなかったのかなあとふと思いましたが、私たちも、1楽章で出ました。リクエストしてから発見したのですが、鈴木雅明とBCJのカンタータ全集のCDが全巻並んでいるではありませんか! リクエストしてからしまった!と思いました。それから食事したりして帰りました。

skunjpさん

アンジェリカ・キルヒシュラガーの情報有難うございます。ちょっとウィーンの歌手として知らなかったのですが、この機会にバッハ・アリア集を聴きたいと思います。私は、バッハ・アリア集については、バトルのものしか持っていませんが、フェリアーとか、このキルヒシュラガーもぜひ聞いてみたいですね。

葛の葉さん

レオンハルトのバッハの映画については、私がレオンハルトをチェンバロ奏者だけではなく、指揮者としても好きになったきっかけとなった映画として、とても重要になりました。それは、レオンハルトの指揮による、カンタータ第82番、198番、205番、215番などが素晴しいと思ったことです。映画の内容としては日記ですから、ドラマというより思い出話という設定でしたから仕方が無いのですが、ここで演奏されるレオンハルトの演奏はとても素晴らしいものばかりでしたね。その意味では貴重な映画でもあります。


【今日の音楽】


●バッハ/カンタータ102番「主よ、汝の目は信仰を顧るにあらずや」 BWV102

Herr deine Augen sehen nach dem Glauben

初演 1726.8.25 再演1737?

編成 独唱(アルト、テノール、バス)、4声合唱
フラウト・トラヴェルソ(またはヴァイオリン・ピッコロ)、オーボエ2、ヴァイオリン1・2、ヴィオラ、通奏低音

用途 三位一体後第10日曜日

ヴェルナーとリリングによる演奏を聴いたのですが、このカンタータの冒頭合唱からしていいですよねえ!
このカンタータを今から、25年ほど前にリヒターで確か聞いたのですが、全く気に入りませんでした。理由はあまりにも陰気くさいからでした。しかし最近この102番の素晴しさというか、この曲の魅力がやっとわかってきた気がします。冒頭合唱のあのひねくれたような旋律、とても理屈っぽい旋律ですよねえ・・それがまたバッハらしくて素晴しい。また第4曲バス・アリアの美しさとか、コラールの素晴しさとか、渋いの一言です。ちょっとはまりますね。それから第5曲テノールのアリアとフルートの絡みがまた、たまりませんねえ! 。


From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 09/22 17:25 編集 返信

キルヒシュラガーに感動!

あの映画は今は持っていませんが、なぜか非常に深く印象に残っています。

とても静かなリアリティーがあったと感じているのです。

できればぜひまた見たいものだと思っています。他の音楽映画にはこれほど強い願望は持てないのですが。

この辺が、あの映画の素晴らしい所かもしれませんし、見たらガッカリするのかもしれませんが…。いったいどちらなのか、これも体験してみたいですね。


さて、今日はキルヒシュラガーのことを書きます。

ご承知のとおり、ウィーンで活躍しているメゾソプラノです。この人のバッハアリア集がとても素敵です。

私は以前PCMラジオからMDにエアチェックして通勤途中などで愛聴していたのですが、今回図書館でCDを借りてきてCD−Rに焼きました。そうしてスピーカーでちゃんと聴き直してみると、これは本当に素晴らしい演奏ですね。

内容はカンタータ84番、170番、42番など、他にはマタイ受難曲、クリスマスオラトリオなどからアルトの名アリアが抜粋して歌われています。


ただし、キルヒシュラガーの声質は、単純な美声ではありません。ちょっと聴きには、悪声とまではいわないまでも、どこか渋みの強い地ビールのような味わいがあり好悪を分けると思います。

しかし、よく聞き込むと、その苦みの混じった声に得も言われぬ魅力があり、たとえばゴーヤチャンプルに「にがうり」が欠かせないように、あるいは、新鮮なトロにおろしたての「わさび」が欠かせないように…(この辺やたら食べ物の比喩が多いのは、夕食前でお腹がすいているからなのですが)…、まあ、そんな感じで、結局、スモークドサーモンの味わいはあの苦みにあります…(まだ言ってる)。

このような極上の苦みの混じったキルヒシュラガーの声は大変強烈な力があり、違いのわかる大人の味というか、個性的でゴージャスな美声なのです。


そして、バックを付けるアンドレーア・マルコン指揮ヴェニス・バロック・オーケストラも、とても素晴らしいです。開放的でしかも練れた音楽をやります。ちょっとソロヴァイオリンのカルミニョーラが受難曲のオブリガートにしてはにやけている風な場面も一部ありますが、それ以外は非常に音楽的で、この指揮者で本格的なカンタータの演奏を聴きたいものだと思います。


※80番等の書き込みはjunさんならではの味がありますね。junさんは筋金入りのバッハリスナーですね。

From 葛の葉 To juncoop5@goo at 2006 09/21 21:44 編集 返信

バッハの映画

「アンナマグダレーナの音楽帳」は、最後まで見るのにかなり忍耐力の必要な映画でした。
極端に言えば、レオンハルトやアスペレンが登場する点だけが興味の持てる映画でした。
それに対して「アマデウス」は娯楽映画としても十分に面白い。
ベートーヴェンの「不滅の恋人」は、少し落ちましたが、それでもまあまあ面白い。
「未完成交響楽」も古い映画ですが、相当に面白い。
ショパンを描いた映画も見ましたが、ポーランドの革命運動も視野に入れ、リストも登場して、なかなかに面白い。

つまり、「アンナマグダレーナの音楽帳」の面白くなさは、尋常ではないと言うことです。

だれか、才能のある映画監督が、「セバスチャン」をヒットさせてくれないかと思うことしきりです。

From juncoop To at 2006 09/21 22:05 編集 返信

バッハの映画については

皆さん、こんばんは。天気よろしいですね。しかし海の波は高いし、風もあります。明日は釣りに行く予定でしたけれど、キャンセルしました。

★葛の葉さん、お久しぶりです。

葛の葉さんのHPではいつも参考にさせていただいております。カンタータの掲示板についても興味深い話で、参考になります。あの楽長はサリエリだったのですね。サリエリは自分の才能はともかくとして、才能ある人を見抜く力はあったようですね。本人には気の毒なことです。でも世渡りは上手かったようですね。

●バッハについての映画

バッハの映画については、グスタフ・レオンハルトがバッハを演じた「アンナ・マグダレーナ・バッハのバッハの思い出」についてはとても有名なので、見た人は多いと思います。あの映画は、レオンハルトの演奏が見られるという点では、かなり魅力があるのですが、映画としては、あまり良い作品とは言えませんね。

ところが、バッハの映画は、東ドイツとハンガリーの共作で、4部からの長編であります。映画のタイトルは「バッハの生涯」といいまして、NHKのBSあたりで、10年くらい前に放送されたことがあります。この映画は、何回も見たのですが、ビデオがもうどこにいったのか、わからなくなりまして、消失しました。しかしよく見たので、ちょっと語りたいと思います。

正式名称→大バッハの生涯 (ロタール・ベラーク1987年東独ハンガリー合作TV)

東ドイツ時代の映画だったので、使われた演奏は、ヘルムート・コッホ、ロッチェ、ハンス・オットー、カール・リヒター、オイストラフ、ザンデルリンク、ピシュナーなどの演奏でした。

あらすじとしては、第1部がヴァイマル、第2部がケーテン、第3部がライプツィヒ、第4部が晩年となっており、かなりバッハの伝記を伝える上では貴重な映画でありました。

ヴァイマルではドレスデンでのマルシャンとの対決とか、ヴァイマル公との対立が描かれておりましたし、ケーテンでは侯爵との旅行やバルバラの死とマグダレーナとの出会い、ハンブルクでの出来事、ライプツィヒでは市参事会の争いとゲスナーとの再開、エルネスティ校長との争いもありましたし、晩年は、ポツダム旅行と、BWV1079の作曲、フーガの技法の作曲、目の手術、死去まで描かれております。演奏も一級でしたので、素晴らしい映画でした。

バッハのホームページとして、バッハの伝記について語ることは、やりたかったことなので、この映画のあらすじを説明することで、語りたいと思います。

それでは、また書込みします。


From 葛の葉 To juncoop5@goo at 2006 09/20 22:20 編集 返信

未完成交響楽

確かその凡庸な宮廷楽長がサリエリでしたね。
アマデウスで大活躍でしたが、こちらでも俗物の代表格で出ていたのでした。
天才を引き立てる役としては、なかなかかけがえのないキャラクターのようです。

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 09/20 22:15 編集 返信

映画「未完成交響楽」その2

エミーがシューベルトのアパートに帰ると、借金取りが沢山取り立てに来ていた。フランツの友達たちは、追い返すのに必死であった、そして1人の老紳士が座って待っていたので、追い返そうとすると、「エステルハージ伯爵家の使いのもだ。シューベルト氏を令嬢の家庭教師に迎えたい」と言った。失意のどん底にいたシューベルトにとって、天の助けであった。エミーはフランツとの別れに、悲しむ。 馬車でハンガリーに向かったフランツは、ロザムンデ序曲をバックにして、伯爵家の屋敷に到着する。
伯爵に会って、二人の娘を紹介される。その姉こそは、演奏会で笑い声で中断させてたその娘であった。妹は「これはお姉さんが仕組んだこと、音楽の勉強なんてお断り!」と言って乗馬に行ってしまう。二人きりになって、フランツは姉に「また笑い者にするために招いたのか」と言い寄る。姉は、あの時のことを詫びて、お詫びしたかったので教師として招いたことを告げる。そして二人の音楽の時間が始まる。二人は、ピアノに並んで練習を重ね、いつしか恋に落ちる。フランツは、令嬢に対して婚約を申し込むために伯爵に申し出る。伯爵は、一旦受け入れるように見せかけて、部下に対して「この者二度と当地へ来ないように配慮されたし」と手紙を送り、ウィーンに帰った、シューベルトに対して、部下から手切れ金を渡される。令嬢はこのことは全く知らされていない。失意に落込んだフランツを心配し、友人たちは、エミーにフランツを元気づけるように説得する。エミーがフランツの家を訪ねたところ、フランツは喜びに満ちていた。ハンガリーから手紙が来て、戻るようにとあった。エミーはまた失望する。
シューベルトがエステルハージの領地に戻ったところ、町の教会では結婚式が行われていた。それはなんと、その令嬢とある貴族との結婚式であった。唖然としたフランツの前を結婚行進が通り過ぎる・・・・。失意のためベンチに1人座っていたフランツのところに、令嬢の妹が、声をかける。シューベルトを呼んだのはこの私だと。そして姉は全く事実を知らないで、結婚したことを伝え、姉を責めないでほしいと頼む。
エステルハージ家では披露宴が催され、新郎と妹の取り計らいで、会場にシューベルトがお祝いに来たことを一同に告げる。伯爵令嬢と伯爵が驚いたのは言うまでもない。そしてお祝いのために新作の「交響曲第8番ロ短調完全版」を披露することをフランツは告げる。シューベルトがオルガンで演奏し、安らぎの第2楽章のあと第3楽章に入ろうとしたとき、伯爵令嬢は悲鳴をあげ、「やめて!」と言って倒れた。会場は騒然とし、演奏はまたもや中断された。
シューベルトが会場のオルガンの前で1人、立ち尽していると、新郎の貴族がやってきて「妻が貴方に話したいそうだ」と言って、令嬢を連れてくる。二人になって、彼女はフランツに言った。「最初はこの曲を笑いで止めて、今度は涙で止めました。この交響曲を受け取る資格はないわ」と言って、涙を浮かべて、別れを告げ去った。1人残ったシューベルトは、完成した交響曲の譜面を譜面台から手に取って、第3楽章以降の譜面を手で引き裂いた。そして、第2楽章の終わりの空白部分に次のように書き込んだ。
「わが恋が実らぬが如く、この交響曲も未完なり」と。
シューベルトが帰るために田園地帯を歩いて行くと、道端に、聖母マリアを祭った、小屋があった。それを見たフランツは、立ち止まり、エレンの歌第3番「アヴェ・マリア」が流れる・・。そして映画は幕となる。

という内容の映画で、とても感動的で、少し涙しました。
され以来、私は未完成交響曲と「アヴェ・マリア」にすっかりはまってしまいました。

終わり。



From juncoop To juncoop5@goo at 2006 09/20 21:15 編集 返信

秋の夜の音楽

皆さん、こんばんは、今夜はシューベルトの未完成を聞いています。

私は沢山ある交響曲の中で、シューベルトの未完成が一番好きです。2つの楽章しかないのですが、この交響曲のなんとも、苦悩、怒り、不安、悲しみ、安らぎなどの表現がとてもいいですよねえ。

●シューベルト/交響曲第8番ロ短調D.759 《未完成》

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

1952年/ドイツ・グラモフォン

未完成の名演はワルターとかクレンペラー、クライバーなどの名演があるのですが、フルトヴェングラーは個性的ですね。たぶんフルトヴェングラーはシューベルトはあまり得意ではなかったかもしれません。

未完成交響曲については1930年代に映画化されてとても有名になりました。主人公はシューベルトなのですが、この未完成がなぜ出来たかというエピソードを描いた映画でとてもいい映画でした。

シューベルトは学校で数学の先生をしていたのですが、あるとき、質屋にギターを入れに来ます。質屋の娘はエミーといいましてとても愛らしい娘でした。ギターを質入するのに金額が少なかったので、エミーはフランツに多い目に値段をつけてギターをシューベルトに払います。そして質屋の蔵にあったゲーテの詩集をフランツに与える。その詩集には有名な野ばらがあった。学校で授業をしていたフランツは、数学の授業中、子供の前で、黒板に野ばらの作曲をし書き始める、生徒に歌わせて、合唱となってしまう。そこへ校長が来て、校長室に呼ばれる。そしてウィーンの宮廷楽長と引き合わせられ、ウィーンの社交界で自作の披露のチャンスを与えられる。演奏会の衣装がないフランツは、エミーに男爵が質入した衣装を借りて、演奏会に行く。キンスキー侯爵夫人の館で演奏会が行われ、シューベルトは自作の交響曲第8番をピアノで演奏する。そこへ、1人の貴族の娘が遅刻して演奏会の席につく、交響曲の第2楽章が終わって、第3楽章がはじまったとたん、その貴族の娘が高々と笑い声をあげた。シューベルトは演奏を途中で中断する。宮廷楽長から続けるように言われるが、「笑われてまで弾けない」と怒って、ピアノの蓋を思いっきり閉め、退出してしまう。貴族の娘は「あの音楽家の名前は?」と他の貴族に尋ね、フランツ・シューベルトだということを知る。
自分のアパートに帰ったシューベルトは、もう一度、ピアノで第3楽章を弾き始めるが、中断させられたところで、またあの娘の笑い声が思い出され、その後が続かなくなってしまう。そしてシューベルトは社交界デビューも逃し、学校もクビになって、失望に落込む。エミーは宮廷楽長に、フランツの復帰を訴えるが、相手にされない・・・。

つづく

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 09/19 20:07 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ。台風一過でおさまったかと思えば、また14号ですか! 弱る。

★それから、最近、この掲示板にいろいろとエロ広告をする人! 大変迷惑してます。嫌がらせですか? そんなことしていて楽しいのでしょうか? 場違いな広告すること自体、嫌がらせですね。何度広告してもすぐ削除するだけです。入力するだけ無駄なことです。


さて、気は取り直して、連休中はバッハ三昧でした。

カンタータもけっこう沢山聞きました。とりわけ最近気に入っているのが、カンタータ第12番です。このカンタータは傑作ですね。皆さんにもぜひ聞いていただきたいです。リリングとかリヒターとかありますし、レオンハルトも良かったです。とりわけリリングはいいのではないでしょうか。

12番、39番、105番は3大苦悩のカンタータとしてお気に入りになってます。しかし苦悩を通じて、最後には歓喜するということは、忘れてはいけません。それは21番と同じです。

人生は苦悩の連続ですけれど、いずれはその苦悩も報われ、喜びに転じることを信じて、生きていってください。


From juncoop To at 2006 09/18 00:33 編集 返信

バッハ/カンタータ第140番

それでは、カンタータ第140番はどうか?
バレンボイムのモーツアルト/交響曲第38番を聞きながら書込みしています。バレンボイムの演奏はいいですね。

●バッハ/カンタータ第140番「目覚めよと、われらに呼ばわる物見らの声(Wachet auf ruft uns die Stimme)」BWV.140(1731)

過去に、マウエルスベルガー、クルト・トーマス、ヴェルナー、リヒター、リリング、ロッチェ、ゲネンヴァイン、ミュンヒンガー、リステンパルト、ルーシンク、シェルヘンで聞きました。

この140番については80番と全く逆になりました。
もともと私は、エルハルト・マウエルスベルガーの140番をはじめて聞いたのが最初の演奏で、そのあとにトーマスとかヴェルナーと聞いていきました。そして140番はあの有名なテノールのコラール斉唱がありますから好きではありましたが、全体としてはあまり好きなカンタータではありませんでした。優しい感じのするカンタータではあるのですが。

しかしリヒターの登場によって、この140番のイメージは一気に変わりました。それは冒頭合唱のリヒターのテンポにありました。あのリヒターの荘厳なテンポは恐ろしく遅く、それまでにはなかったテンポで仰天しました。それと同時にこの140番の冒頭合唱の素晴しさに気がつきました。リヒターの大らかで荘厳な表現こそ、この冒頭合唱の素晴しさを最大に発揮することがわかったのです。つまりリヒターによって140番の素晴しさを教えられました。昔に言ったことがあるのですが、「演奏によって音楽は生き死にが左右する」というのはまさにこの演奏でしたね。この冒頭合唱を聞いてリヒターの140番を第一に挙げる理由となっています。その演奏は、こうです、聴かれると解るのですが、元々あっさりとした歩くようなテンポで花嫁の行進をするような演奏が多くて、この合唱はさらっと演奏することが多いのですが、リヒターは違います。この合唱こそ、このニコライの美しいカンタータの中心に置いたのです。それはすごくロマン的表現で、音楽の盛り上がりを十分表現したものでした。たとえば、中間の歌詞で「ハレルヤ!」が出てくるのですが、その時の盛り上がりの美しさは聞いていて、震えますね。こんな表現はリヒター独特のものです。テナーのコラール斉唱はとても遅いのですが、これも慣れれば荘厳で美しいです。

他の演奏についてはまだまだ書きたいのですが、書ききれませんのと、悪口も出てきますので、また次回にいたします。

★バッハのカンタータを聴かれる人に、ぜひ申し上げたいのが、決して1人の指揮者だけで全集を持たないことです。といいますのも、曲によって、優れた演奏が、指揮者によって異なっているからです。1人の指揮者で聞いたカンタータがあまりなんとも思わない演奏だったのに、他の指揮者によって良さが教えられるということが、多々あります。大変なことですが、それだけバッハのカンタータという作品は、1人の指揮者だけには任せる訳にはいかないほど、多種多様な芸術作品であるということですね。


From juncoop To at 2006 09/17 23:19 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんは。クラシック音楽は聴いてますか?台風もなんとか関西をそれて行きそうなので少し安心しています。今、芸術劇場でモーツアルトの交響曲 第35番 ニ長調 K.385「ハフナー」 をバレンボイムがベルリン・フィルを指揮しているのを聞きながら、書込みしています。こうやって聞いていますと、モーツアルトの素晴しさを改めて実感しますね。バッハやモーツアルトの作品が今日聞けるというのも幸せを少し感じます。それから、チェリストの青木さんを報道していましたけれど、91歳で、バッハの無伴奏チェロ組曲第5番を研究中ということで、驚きますね。しかも現役の演奏家でして、マグダレーナ・バッハの筆写譜とライプツィヒのあるチェリストが写した譜面を比べて、自分の弾く譜面を書いて弾いていると言う。私も、ほったらかしになっているチェロでも練習しようかなあと思ってしまいました。しかしバッハの組曲を弾くのは一生無理かと思っています。
バッハのカンタータ第80番について、ヨソの掲示板では話題になっていますので、あえてこちらで触れたいと思います。
ガーディナーやコープマンの録音したことによって話題にもなっていますね。両者の80番は聞いたことがないので、機会があれば聞きたいと思います。
まず、最近は鈴木雅明氏が録音もしたのですが、数回聞いて、最近は聞いてません。つまり私が思うような演奏ではないでしたね。しかしいつか鈴木氏の演奏を見直す時が来るかもしれません。それはつまり、マウエルスベルガーやリリングといった素晴しい録音を超えられていないからなんです。リリングの2回目でも1回目を越えていないようです。
●リヒターの場合
このルターの力強いコラール・カンタータの歌詞をそのまま音楽で表現したものと思えます。歌詞を見ますとやはり力が入りますね。しかしリヒターの凄まじさは、ちょっと仰天すると同時に、先にマウエルスベルガーがあまりにも優美で気品のある演奏をしただけに、その逆に対照的で激しくて、悪く言えば、強烈な表現で汚く表現したためにがっかりする人もいたはず、この汚いというのは、美しさを欠くといったほうが正確かもしれません。力強い表現をするために美しさが損なわれた例であります。ですからリヒターの第2曲デュエットの荒々しさは凄いのですが、弦が荒々しく強烈に弾かれたために美しさはなくなりました。それからオーボェのコラールパートは全く消えてしまい、低音はそのかわり強調されています。
●ヴェルナーの場合
トランペツト3とティンパニを加えたフリーデマンによる版なんですが、私はこのゆっくりなテンポが実は、素朴ながら好きなんですね。リヒターのテンポは激しく速いテンポでしたが、ヴェルナーはゆっくりと演奏します。ちょっと温かい表現ではありますね。でも合唱の素晴しさはリリングにはかないません。あとあと続く演奏も素朴で温かい演奏です。
●リリングの場合
1回目の録音がフリーデマン版で、2回目はバッハのオリジナルによるものなんですが、断然演奏としては1回目の方が美しい大らかな演奏となってます。ですからヘンスラーに録音したものはあまり好きではありませんね。
●ゲネンヴァインとミュンヒンガー
この二人の80番はちょっと私にとっては遠い存在ですね。ゲネンヴァインのマニフィカトとかドイツ・バッハ・ゾリステンとやつていた頃の録音は好きなんですが、この80番だけはどうも好きになれない。金管を入れるというのは、過去にリステンパルトがフーガの技法の1回目の録音で未完のフーガで仰天したことがあったのですが、同じように仰天しましたね。それがバッハの意図したものとは程遠いものを感じます。あまり聞きたいとは思わない80番でした。ミュンヒンガーは、私がとても好きな指揮者なので本来は彼をすごく弁護するのですが、例えば、クリスマス・オラトリオ、マニフィカト、復活祭オラトリオ、カンタータ第10番の演奏などは素晴らしいと思います。ところが彼が録音した、80番はどうもこれまた私の想いとは程遠い演奏なんです。なぜかは未だにわかりません。自分の耳が拒絶してしまいます。
●アーノンクール、ルーシンク
この二人の演奏は古楽器なのですが、それぞれ特色はありますね。いい演奏だと思います。ただマウエルスベルガーとリリング1回目に執着しすぎてどうも、超えられていない気がしてならないのです。
未聴なのが、ヘレヴェッヘとコープマン、ガーディナーなのですが、3人のそれぞれの演奏とこの曲の性格からして、コープマンとヘレヴェッヘに期待したいです。コープマンは苦悩に満ちた音楽よりも、こういうニ長調の明るい音楽の方が合っている気がしますね。彼の演奏はとても明るいので、ただそう思いました。ヘレヴェッヘについては彼の合唱の美しさと透明さですね。
●ガーディナーの場合、彼の指揮したカンタータは数曲持っていますのですが、どうも線が細いです。

From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 09/17 22:40 編集 返信

RE:クラシック音楽視聴室の廃止

>このたび、クラシック音楽視聴室を廃止することになりました。
>まず、著作権の問題があるので、あまり好ましいものではないと思ったのが第一点ですね。
>それから、無断で録音して、よそのチャットとかで流している人がいましたので、視聴室は停止することにしました。


そうですか、残念ですね。しかたないのでしょうかね。

でも気を落とさないでください。

少しの間でしたが楽しむことができました。

さて、関西の図書館も結構、充実していますね。東京には数はありますが、結構、コレクションが重複しているようです。


From juncoop To at 2006 09/17 14:18 編集 返信

クラシック音楽視聴室の廃止

皆さん、こんにちは、台風来てますね。お気をつけてください。

このたび、クラシック音楽視聴室を廃止することになりました。

まず、著作権の問題があるので、あまり好ましいものではないと思ったのが第一点ですね。

それから、無断で録音して、よそのチャットとかで流している人がいましたので、視聴室は停止することにしました。

音楽をお聞かせしたいのは、ヤマヤマなんですが、リスクを背負ってまではやってられませんので、廃止することにしました。

僅かな間ですが、有難うございました。


From juncoop To at 2006 09/14 21:36 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんは。夜も涼しくなり秋の夜の読書というか、秋の夜のバッハの音楽という感じです。

今日は、視聴室その9に、バッハのマタイ受難曲抜粋と、ヘンデルの合奏協奏曲第10番を入れてみました。

両曲とも苦悩に満ちていますが、二人の大作曲家を代表する、傑作かと思います。ごゆっくりお聞きください。

skunjpさん、お久しぶりです。

あなたの投稿がないと、このHPも生き生きしません。有難うございます。ところで、大阪府図書館は小学館のバッハ全集があるのですねえ。素晴しい! テルデックの全集を全部録音しましょうか! (笑)でも図書館を利用しますと、いろんな演奏が聴けるので、これはちょっと活用したいですね。あとは、図書館に通う根気とマメさですね・・。通信販売慣れしてしまった今日、ちょっと出来るかどうか・・・汗。

ところで、第104番は、あの人しかいませんね。お察しの通りです。ピエール・ピエルロをフランスで助けたあの指揮者です。こういう優しい第104番を演奏出来るのは、あのW氏しかいません!

80番については、エルハルト・マウエルスベルガーを越える指揮者はまだいませんね。この気品と美しさに満ちた80番は最高の出来だと思います。冒頭のモテット風の少年聖歌隊の清らかさ、第2曲デュエットの美しさ、やめられませんね。

さて、視聴室その9のマタイを聞きながら、書込みしているんですが、冒頭合唱の素晴しさ、第58曲のソプラノアリアの悲しさ、いいですよね。この58曲のアリアはフルートとダ・カッチャだけの素朴な伴奏なのですが、この曲こそ、ケーテンのレオポルド侯爵が亡くなったときにバッハが葬儀用に書いた曲の転用らしいです。元曲の名前は、ちょっと忘れました。
そして名アリア「わが魂よ、己を清めよ」、もう傑作ですね。このアリアから伝わる温かさと優しさに救われます。そして不協和音の美しさを表わした最後の終曲! 感動するばかり・・・。

結論:バッハはやめられません・・・。

ところで皆さん、私が日頃、どんな音楽を聴いているか、視聴室を聞いていただくと、解ってもらえたと思います。
そこに流れる音楽は、重厚で苦悩に満ちて重いロマン的な大編成の演奏であったり、美しい音楽であったりします。さぞかしjuncoopという人間は、堅そうな重い人間ではないかと思われるのでは・・・。ところがどっこい、軽いお笑い好きのオッサンですぜ・・・。笑





From Skunjp To at 2006 09/14 14:57 編集 返信

ごきげんいかがですか?

こんにちは。だいぶ涼しくなってきました。半袖だと寒いくらいで、ちょっと油断して喉が痛くなりました。

いま104番を聴かせて貰いながらこれを書いています。穏やかで静かで平和な演奏で本当に素晴らしいです。(演奏はW氏かな)

ところで、Eマウエルスベルガーのカンタータ80番は本当に良いですね。久しぶりに聴き直してみてこの曲の良さが、さらに深くわかりました。また、リヒターのコラールについても恥ずかしながら初めて知りました。情報ありがとうございます。


さて、私は最近、下記のCDに感銘を受けました。


1.クリスマスオラトリオ/クイケン

 ライブですが生き生きとした感動があります。最近のクイケンはこの生き生きとしたところが希薄でちょっと心配です。

2.無伴奏ヴァイオリンソナタ/寺神戸

 予想以上の奥深い名演です。ひとり聴き入っていると瞑想に誘われます。寺神戸さんが書いたライナーノートも素晴らしく、そこには「書かれていない部分こそ美しい。そこを表現したい」という文章があります。

3.フルートソナタ/ランパル、ピノック

 モダンと古楽の対決という図式ではありません。凄く自然です。アクの抜けた晩年のランパルを、ピノックが生命力あふれるチェンバロで支えていて見事です。

4.モテット全集/リリング

 リリングを本当に見直しました。カンタータ全曲を入れた後で録音したものですが、各声部が詳細にビビッドに描かれており、スケール感も大きく大変に感動的です。普通は演奏されない曲も入っています。


※以上は図書館で借りてコピーしたものです。CD−RだとCDに遜色ない音でコピーできますのでCDを買う必要を感じません。関西にもライブラリーの充実した図書館ができると良いですね。今、大阪府立図書館でバッハのCDを検索すると500件ほど出てきました。

http://www.library.pref.osaka.jp/

From juncoop To at 2006 09/12 21:30 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんは、日に日に秋らしく涼しくなりましたね。こんな時は、荒井由実のアルバム14番目の月から「さざなみ」でも聞きたくなります。

とある掲示板で、バッハのカンタータ第80番について書込みさせていただきました。本当に80番は、いいカンタータですね。私がはじめて聞いたカンタータが第80番で、エアハルト・マウエルスベルガーの演奏だっただけにとても思い出深い曲です。

さて、まだまだ紹介したいバッハの音楽はすごく沢山あります。しまいにヤフーのジオログから抗議のメールがきそうですね。

でも、私の使命は、皆さんにバッハの素晴しい音楽を言葉ではなく、耳で聞いて欲しいのです!

今度はどんな音楽を紹介するか、検討中です。

とりあえず、視聴室8にカンタータ第180番と第104番の冒頭合唱を入れておきました。両曲とも牧歌的な名曲です。


From juncoop To at 2006 09/11 20:18 編集 返信

バッハ/カンタータ第12番 泣き、歎き、憂い、怯え BWV12

皆さん、こんばんわ。 夜の涼しさと昼の暑さ、差がありますね。

今日は、クラシック音楽視聴室8に、カンタータ第12番を全て入れてみました。冒頭のシンフォニアからクリックしますと、12番が全曲通しで聞けます。


●バッハ/カンタータ第12番 泣き、歎き、憂い、怯え BWV12

BACH1000で詳しいことは書いてますのでご参照されながら聞いてみてください。

この音楽は題名通り、とても苦悩に満ちていますね。シンフォニアに続く合唱は、ご存知の通り、ロ短調ミサ曲クレドの十字架につけられの元曲ですから、覚えのある方が多いはず、とても苦悩に満ちていて、重いですね。この合唱を初めて聞いたら、とてもとっつきにくいかもしれません。このカンタータはリストが編曲した作品でも知られております。私はこのカンタータがはじめなかなか好きになれませんでしたが、28年もバッハを聴いていると、かなり理解出来、好きになりましたね。こういう作品は、ちょい聞きではなかなか聞けない感があるのですが、回数聞きこむにつれてとても深い感銘を受けますし、飽きませんね。
マタイとかヨハネが解ってきますと、こういう作品こそ、バッハの素晴しさだと気がつきます。


From juncoop To at 2006 09/10 13:21 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ。お休みですが、まだまだ暑いですね。

今日は、バッハのカンタータ第12番と、第24番を聞いてみました。

●カンタータ第12番「泣き、嘆き、憂い、怯え(Weinen Klagen Sorgen Zagen)」BWV.12(1714/1724再演)

シンフォニアの苦悩と悲しみ、第2曲のラメント・シャコンヌの重厚な合唱は、とても苦悩に満ちています。後につづくアリアも傑作ですね。

→クラシック音楽視聴室8 工事中ですがどうぞ。

●カンタータ第24番「まじりけなき心(Ein ungefarbt Gemute*)」BWV.24(1723)

この冒頭アルト・アリアなんですけれど、とても深い感銘を受けますね。荘厳な弦の伴奏に美しいアルト歌唱・・・ ただ感動します。

→クラシック音楽視聴室7で聞けます。


★お知らせ★

左のメニュー一覧に「追加メニュー」を設置しました。
クラシック音楽視聴室や過去のBBSのコーナーがあります。


From juncoop To at 2006 09/09 17:11 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんにちは、今日もバッハを聴いてます。

お休みなので、リリングのカンタータを第1番から順に聴いています。改めて、やっぱりカンタータはいいですね。

カンタータ第1番 第5曲アリア
カンタータ第5番 第5曲
カンタータ第6番 第3曲、第5曲
カンタータ第8番  冒頭合唱、第4曲
カンタータ第10番 冒頭合唱
カンタータ第12番 シンフォニア、第2曲合唱

カプリッチョBWV992


など、美しいアリアや器楽曲が多いですね。

ぼちぼち涼しく秋になってきましたので、カンタータを聞いていきます。
そういえば、BACH1000も57番で途中になっていました。時間があれば、更新していきたいと思っていますが。1つのカンタータをいろんな演奏で聞き比べるというのは、やはり楽しいのですが、時間がかかりますね。でもやりがいもあります。



From juncoop To juncoop5@goo at 2006 09/07 21:23 編集 返信

カール・リヒターその2

皆さん、こんばんわ。雨振りでうっとおしくなりましたね。

skunjpさん、カンタータ第137番のいろいろな演奏によるご見解を興味深く、読ませていただきました。
137番は、しばらく聞いてませんでしたので、リヒター、ヴェルナー、リリング、ロッチェ、アーノンクールなどで聞いてみたいと思います。


●カール・リヒター

カール・リヒターの素晴しさは、なんと言っても、あの緊張感に満ちた、演奏であり、劇的な表現ですね。

あのキビキビとした、活気のあるリズム、弦の弓使いの鋭さ、他には全く例の無い演奏ですね。

彼の演奏は、バッハが多く、ヘンデルやグルック、モーツアルト、ハイドン、ベートーヴェン、ブルックナーがあります。Eバッハのシンフォニア集もあるのですが、廃盤です。

私はリヒターの演奏は全て聞きたいと思うほどのファンでして、バッハが好きだけではなく、実はバッハとは別に、リヒター自身が好きですね。

リヒターの指揮だけではなく、オルガンやチェンバロ演奏の素晴らしさは、ただものではありません。

緊張感がみなぎってますね。

10月にヘンデルの歌劇「ジュリアス・シーザー」のドイツ語版が、CD化されますので、楽しみにしております。

リヒターのヘンデルは、それまでのヘンデル演奏を全く覆し、革命と言えるほどの緊張感に満ちた演奏になっています。
ですから、大らかなヘンデルの音楽も、リヒターのバッハ演奏と同様に、活気のある引き締まったリズムとなっており、聞き手を感動させ、全く別の音楽のように響くのであります。

今後、ヘンデルのオルガン協奏曲が、CD化されることを期待したいですね。